2013年3月4日月曜日

Jim O'Rourke - Despite The Water Supply

 たまには7inchを


 Jim O'rourkeの2008年作。イギリスの音響レーベル「Touch」よりアナログオンリーで発売された。
 
 「Touch」の7インチシリーズにはミュージシャンに対して面白い制約を掛けている。ひとつは、音楽は非デジタル環境において制作する。もうひとつは、リスナーがRPMを決めるということ。すなわち33回転でも45回転でも再生可能ということ。

 オルガンや生楽器たちが気持ちよく軋み合うミニマルなドローン作。

 とあるブログでジムさんのこの作品について興味深い事が書かれていたので、こっそり失敬させて頂く


 ''私は全てがやり尽くされ前衛が消え去ったあとの音楽の世界で何が出来るのかを、オルークの音楽を通して確認してみたいと思い続けている。冷笑的な態度で過去の音楽のパロディに走るのでもなく。既成の音楽形式に乗っかって「日常のかけがえなさ」に逃避するのでもなく。多様性の陳列に安定を求めるのでもなく。進歩史観としてのモダニズムに逆行するのでもなく。過去の音楽における実験をたどり直しながら、そこに今日的な変化の可能性を見出すことは可能なのかを。''

 うむ僕がJim O'rourkeという1人の男に魅せられている理由は正にここにあると思う。


 Jon Wozencroftによるアートワークも素晴らしい。(写真じゃ上手く伝わらないのがもどかしい...)。

 表ジャケにはこっそり日本人映像作家、牧野貴氏への謝辞が記されていた。

岡田



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